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テントサウナの水風呂|川・タンク・簡易バスを阿蘇の川サウナ店主が比較

ミキタオサウナが水風呂として使う荻の草川。溶岩の一枚岩の上を水が流れている

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テントサウナを買ったあと、多くの人が次に詰まるのが水風呂です。

サウナ本体はお金を出せば手に入りますが、水風呂は場所の条件で決まってしまうからです。

先に結論をお伝えします。

私は熊本県阿蘇市で、テントサウナと川の水風呂を1組ごとに貸し切っていただく施設をやっています。

川を水風呂にして分かったのは、川は水温も、やる日やらない日も、自分では決められないということでした。

冷たい水がタダで無限に流れてくる、という話ではありません。

この記事では、水風呂の選択肢を整理したうえで、川を選んだ側から見えることを書きます。

具体的には、2026年の夏に16回測った川の水温、雨が降った日にこちらから営業を止めていること、そして川の水はロウリュには使えないことです。

タンクや簡易バスは私が使ったことがないので、比べて優劣をつけることはしません。

代わりに「うちが何を手放しているか」をお見せします。

これから水風呂を用意する方が、自分の場所に合うほうを選べるようになるはずです。

阿蘇の森で、ととのう。

MIKI TAO SAUNAは、熊本・阿蘇の自然のなかで楽しむ完全貸切のアウトドアサウナ。川のせせらぎと森の外気浴で、五感からととのう体験を。

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目次

テントサウナの水風呂は、大きく2つしかありません

水風呂のつくり方は、細かく見ればいろいろありますが、大きく分けると2つです。

ひとつは、水をためる方式です。

プール型の簡易バス、大きめのタライ、インフレータブル(空気で膨らませる)の浴槽、農業用のタンクなどがこれにあたります。

もうひとつが、自然の水にそのまま入る方式です。

川、湖、海がこれにあたります。

うちは後者で、荻の草川という川に、そのまま入っていただいています。

テントサウナ本体の選び方はテントサウナおすすめ10選(選び方と相場)にまとめているので、本体をまだ決めていない方はそちらから読んでみてください。

この記事は、その次に来る水風呂の話です。

荻の草川の川面すれすれから撮った写真。底の小石が透けて見えるほど水が澄んでいて、流れがある。奥の岸は森。

先にお断りします。うちは、はじめから川を探していました

ここは正直に書いておきます。

私は、水をためる方式と川を並べて比べたうえで、川を選んだわけではありません。

はじめから、川がある場所を探していました。

土地を先に決めて「さて水風呂をどうしよう」となったのではなく、川が先にあって、そこにテントサウナを置いています。

ですので、この記事でタンクや簡易バスに優劣をつけることはしません。

比べたことがないものを、比べたように書くわけにはいかないからです。

私が書けるのは、川を選んだ結果として、実際に起きていることだけです。

ここから先は、それを順番に4つ書きます。

どれも、うちで本当に起きたことです。

川の水温は、16回測って19℃から26℃まで動きました

いちばん先にお伝えしたいのがこれです。

天然の水風呂だからいつでも冷たい、というのは事実ではありませんでした。

うちでは2026年8月に15回、9月に1回、合計16回、荻の草川の水温を測っています。

測っているのは運営側の私たちで、水温と同じタイミングで、その場の気温も測っています。

8月の15回だけを見ると、平均は22.4℃でした。

いちばん低かったのが8月12日の朝8時半で19℃、いちばん高かったのが8月19日と8月27日の14時で26℃です。

同じ月のなかで、7℃動いています。

時間帯によって、はっきり差が出ました

16回を測った時刻ごとに並べると、こうなりました。

測定した時刻 回数 川の水温(平均) そのときの現地の気温(平均)
7:00 3回 21.0℃ 22.7℃
8:30 3回 20.3℃ 23.3℃
9:00 5回 22.4℃ 24.2℃
10:00 3回 24.7℃ 27.3℃
14:00 2回 26.0℃ 29.0℃

朝いちばんと昼過ぎで、5℃以上ちがいます。

気温が高いときほど水温も高い、という関係が16回のなかではっきり出ました。

気温と水温の差は、平均すると2.3℃でした。

ただし、測った日がそれぞれ違うので、「時刻だけで水温が決まる」と言い切ることはできません

暑い日の14時に測ったから26℃だった、という読み方のほうが素直だと思います。

これは私の見立てとして書いておきます。

この数字が、水風呂選びにどう効くか

川は、流れています。

それでも1日のなかでこれだけ動きます。

つまり、川を水風呂にするというのは、その日その時間の水温を受け取る、ということです。

氷を入れて下げることも、ぬるいから今日はやめておこう、と調整することもできません。

うちは完全貸切の2時間制で、9:30・12:30・15:30の3枠でやっていますが、朝いちばんの枠と昼過ぎの枠では、入る水がそもそも違うということになります。

水温を自分で管理したい方には、ここが決定的な差になるはずです。

日ごとの記録は阿蘇の川サウナとは?(テントサウナ×天然水風呂の仕組み)に全部載せています。

9月に入ってからどうなったかは9月の川サウナは寒い?(阿蘇で測ったら水温26℃でした)に書きました。

なお、10月以降はまだ測っていないので、この記事でも書きません。

測れた分から足していきます。

雨が降ると、こちらから止めます

これが、川を水風呂にすることのいちばん大きな代償だと思っています。

雨が降れば、川は濁って増水します。

そうなると安全に入れないので、うちから止めます。

お客さまの安全が第一なので、ここは迷いません。

実際には、雨の強さで3つに分かれます。

天気 うちの対応
大雨 中止します。実際に中止したことがあります
台風が近づいていて、雨が続く予報のとき 中止します
小雨 実施しています。ただし小雨でも川は少しずつ濁ります

濁ったときにどうするかは、うちの場合こうしています。

川が濁っていたら、当日その旨をお客さまにお伝えして、ご利用になるかどうかを決めていただきます。

実際には、そのままご利用になる方がほとんどです。

つまり、中止を決めるのはこちら、濁ったときの判断はお客さま、という二段構えになっています。

施設として川を使うなら、この線引きを先に決めておいたほうがいいと思います。

商用でやるなら、ここを先に考えたほうがいいです

個人で使う分には、雨の日は別の日にすればいいだけです。

ただ、施設としてお金をいただいてやる場合、話が変わります。

川を水風呂にするというのは、天気によって売上がゼロになる日を受け入れる、ということだからです。

水をためる方式なら、雨でも中止にはならないはずです。

屋根の下に浴槽を置いてしまえば、天気とほぼ切り離せます。

うちはそれを持っていないので、雨の予報を見ながら営業しています。

グランピング施設や宿にテントサウナを入れたい、というご相談をいただくことがありますが、このお話は必ず先にします

川や池が敷地にあると「水風呂の問題が解決した」と思われがちなのですが、解決したのは設備の話だけで、稼働率の話は増えるからです。

雨のときに椅子をどうしているかはサウナチェアおすすめ8選(外気浴の椅子を比較)にも少し書いています。

阿蘇の森で、ととのう。

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川の水は、ロウリュには使えません

これは意外と見落とされる点です。

水風呂が川でも、ロウリュに使う水は別に用意する必要があります。

うちのロウリュは水道水です。

すぐ横に川が流れているので、よく聞かれるのですが、ここは分けています。

理由は2つあります。

ひとつは、香りを選んでいただく流れになっているから

うちでは、ロウリュの香りを3種類から選んでいただいています。

選んでいただく場所は、着替えやシャワーでお使いいただく TAO retreat&café です。

そこで香りを決めてから、テントに向かっていただく流れになっています。

つまり、水道水に香りを入れてアロマ水を作るところから始まるので、そもそも川の水を使う場面がありません

香りの選び方はサウナアロマオイルおすすめ10選(ロウリュで比較)にまとめています。

もうひとつは、川の水は石を痛めるとされているから

川の水や硬水には、ミネラルや不純物が含まれています。

これをサウナストーンにかけると目詰まりして、石の寿命を縮めることがあるとされています

ここは正直に書いておきます。

私は実際に川の水をかけて目詰まりさせたことがありません。

さきほど書いたとおり、最初から水道水でアロマ水を作る流れなので、試したことがないのです。

なので「うちの石はこうなった」という話ではなく、一般に言われていることとしてお読みください。

ストーブと石まわりの実物の話はテントサウナの薪ストーブの選び方(壊れた場所を解説)に書いています。

設計の話として、ここが効いてきます

川のそばにテントサウナを置く場合、水道が引けるかどうかを先に確認しておいたほうがいいです

ロウリュのたびに水を運ぶのは、2時間の枠のなかだと地味に効いてきます。

うちは着替えとシャワーを TAO retreat&café にお願いしているので、そこから持っていける距離に収まっています。

川は、思っているより遠くにあります

図面の上では「サウナのすぐ横が川」でも、実際に歩くとそうではないことがあります。

うちがまさにそれです。

テントサウナと外気浴のチェアは上にあって、川は階段を20段降りた下にあります。

この階段に手すりはありません。

両側に竹が立っていますが、これは道の縁取りで、つかまるためのものではありません。

ミキタオサウナの階段を上から見下ろした写真。20段ほど下ったところに川があり、両側は竹の縁取りで手すりはない。

実際に起きていること

お客さまは、サウナで温まったあと、この20段を降りて川に入ります。

そして体を拭かずに、濡れたまま20段を上がってきて、上のチェアで外気浴をされます。

屋内のサウナなら、水風呂を出て体を拭き、数歩先の椅子に座ります。

うちには、その数歩がありません。

また、階段そのもので滑ったという実例はありませんが、川に入るときに滑ることはあります

川底の石には、うっすらと藻が付くためです。

このあたりの実際の流れはアウトドアサウナの入り方(川の水風呂は何分?)に詳しく書きました。

水風呂を決めるときは、動線も一緒に決めてください

水をためる方式なら、テントのすぐ隣に置けます。

サウナから2歩で水風呂、そこから2歩で椅子、という配置が作れます。

自然の水を使う場合、水がある場所は動かせないので、動線のほうが決まってしまいます

うちの場合、それが階段20段でした。

これは欠点として書いているのではなく、先に知っておいたほうがいい条件として書いています。

森の中を降りて川に入る時間そのものを気に入ってくださる方も多いです。

では、水をためる方式は何が違うのか

ここは短く書きます。

私が使ったことがないからです。

さきほど書いたとおり、検討したこともありません。

長く書けば書くほど、ネットで読める一般論になってしまいます。

うちの経験から言えるのは、裏返しの部分だけです。

  • 水温を自分で決められる可能性がある(うちにはできません)
  • 雨で中止にならない(うちは中止にします)
  • サウナのすぐ横に置ける(うちは階段20段です)

一方で、水をためる方式には、水の入れ替えと管理という仕事が増えるはずです。

川はそこが要りません。

流れているので、水が留まらないからです。

うちが完全貸切でやっていて、お客さま同士で水を共有しないのも、この形と関係しています。

貸切の実際の流れは阿蘇で貸切サウナに入るなら(完全貸切で過ごす2時間の流れ)にまとめています。

これから水風呂を用意する方へ、確認する順番

水風呂を決めるときに、私が先に見ておけばよかったと思う点を並べます。

1. 水温を自分で管理したいか、自然に任せられるか(管理したいなら、ためる方式です)

2. 雨で止まる日を受け入れられるか(商用なら、ここがいちばん効きます)

3. サウナから水風呂までの動線(距離、段差、足元が濡れること)

4. ロウリュ用の水を別に確保できるか(水風呂が川でも、これは要ります)

石の替えどきについてはサウナストーンの交換時期(粉と白さで判断した話)に書いています。

5. 上がったあとに座る場所(濡れたまま移動する前提で考えてください)

このうち1と2は、あとから変えられません。

3から5は、あとからでも整えられます。

なので、1と2を先に決めてから場所を選ぶのが順番としては早いと思います。

よくある質問

川の水は冷たいですか

夏に関しては、思ったより冷たくありません。

2026年8月に15回測って平均22.4℃、幅は19℃から26℃でした。

朝の時間帯は20℃前後まで下がり、昼過ぎは26℃まで上がります。

10月以降はまだ測っていないので、その時期については書けません。

雨の日はどうなりますか

大雨のときと、台風が近づいて雨が続く予報のときは中止します。

小雨のときは実施していますが、小雨でも川は少しずつ濁ります。

濁っているときは、当日その旨をお伝えして、ご利用になるかどうかをご相談しています。

天候が心配な場合は、予約ページ(RESERVA)からお問い合わせください。

川の水でロウリュはできますか

うちではやっていません。

ロウリュに使う水は水道水です。

川の水や硬水はサウナストーンを目詰まりさせることがあるとされていますが、私自身は試したことがないので、実体験としては書けません。

テントサウナ、アウトドアサウナ、川サウナは何が違うのですか

テントサウナは、サウナ本体がテントであることを指します。

アウトドアサウナは、屋外でやるサウナ全般を指す広い言葉です。

川サウナは、水風呂や外気浴が川になっているものを指して使われることが多い言い方です。

うちはテントサウナで温まって、水風呂が川なので、3つとも当てはまります。

敷地に川があれば、水風呂は用意しなくていいですか

設備としては用意しなくて済みます。

ただし、水温を選べないことと、雨の日に止まることは付いてきます。

そのうえで、上がったあとに座る場所と、ロウリュ用の水は別に必要です。

施設にテントサウナを入れたいのですが、相談できますか

できます。

テントサウナの導入や、グランピング施設への設置についてのご相談を承っています。

お電話(070-2033-1867)にご連絡ください。

水風呂をどうするかは場所ごとに答えが変わるので、敷地の条件を伺ってからお話ししています。

おわりに

川を水風呂にしていると、「うらやましい」と言われることがあります。

たしかに、森のなかで、流れている水にそのまま入る時間は、他に代えがたいものがあります。

ただ、その代わりに、水温を選ぶことと、雨の日にやることを手放しています。

どちらが良いという話ではなく、自分がどちらを手放せるかだと思っています。

これから水風呂を用意する方には、そこを先に決めてから場所と道具を選んでほしいです。

そのほうが、あとで後悔しないはずです。

うちの川が実際にどれくらいの水で、どれくらい離れているのかは、入っていただくのがいちばん早いと思います。

阿蘇にお越しの際は、ぜひ一度体験してみてください。

阿蘇の森で、ととのう。

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